米国 Lyftの自動運転部門の買収を発表した、トヨタが取得したものを明らかに
プレスリリース
トヨタ自動車(以後、トヨタ)の子会社でソフトウェアを中心に様々なモビリティの開発を担うウーブン・プラネット・ホールディングス株式会社(本社 : 東京都中央区、CEO : ジェームス・カフナー、以下「ウーブン・プラネット」)は、世界有数の米国配車サービス会社Lyft, Inc.(以後「Lyft」)(本社 : 米国カリフォルニア州、CEO : ローガン・グリーン)の自動運転部門であるLevel 5(以下「レベル5」)を約5.5億米ドルで買収することに合意しました。これにより、ウーブン・プラネット、共に開発を進めるToyota Research Institute, Inc.(以下「TRI」)、そしてレベル5、それぞれが誇る世界トップクラスの研究者とソフトウェアエンジニアから成る、約1,200人の多様で豊かなリソースと能力を持つ「ドリームチーム」が出来上がります。と2021年4月22日にトヨタが発表した。
Lyft, Inc.
Lyftは2012年に設立された、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコのパロ・アルトに拠点を置く運輸ネットワーク企業(NASDAQ: LYFT)。また、英国の元「Blue Vision Labs」社のあった開発拠点がある。
ビジネス、Express Drive program
「Express Drive program(エクスプレス・ドライブ・プログラム)」では、車を必要とするドライバーとレンタカー会社を結びつけてレンタカー取引を円滑にするサービス。2018年、Lyftは「Flexdrive」社との間で「Express Drive program」を拡大した。
リフトの移動・輸送ネットワークは、ライドシェア、自転車、スクーター、レンタカー、乗り換えをすべて1つのアプリにまとめた、Express Drive program(エクスプレス・ドライブ・プログラム)である。
Lyftの技術(1)、元「Blue Vision Labs」社の3Dマッピング
Liftが買収した「Blue Vision Labs」社の技術が興味深いことが分かってきた。1cm以下の精度で実質リアルタイムでマッピングする3Dマッピング技術があると思われる。高精度マッピング技術は、自動走行車にとって不可欠な技術である。
「Blue Vision Labs」社は、オックスフォード大学とインペリアルカレッジロンドンの卒業生によって2016年に共同設立された英国の会社だったが、2018年にLyftが買収している。
今回の買収で、この技術をトヨタが取得したことになる。
Lyftの技術(2)、Level 5自動運転
特許出願サンプルをみていえることのみ紹介する。例えば、配車サービスの技術がある。ユーザーがスマートホーンを使って、配車する際に、配車する車両を複数ある拠点、複数ある車両から選定する技術がある。これ以外にも、配車サービスの技術や自動運転の技術などがあることを確認している。
今後の深掘り(特許解析)
トヨタが買収で手に入れたLyftの自動運転技術について、特許解析を行って、より深掘りする予定である。
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2021年5月2日 アナリスト 松井
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