GM Cruiseが2019年に増員、その開発内容が特許解析で明らかに

Cruise、サンフランシスコの公道でテスト走行を行っている

サンフランシスコの公道でテスト走行を行うCruiseが、2019年に発明者数を急激に増やして開発を進めた具体的な技術内容は何かをMobipaが特許解析で明らかにした。これまで知り得なかったCruiseの技術開発の内容が見えてきたので説明する。

パテントマップが示す急激に増やしたCruiseの2019年の特許出願・発明者数

見て分かるように、Cruiseは、2019年に特許出願を増やした。

特許分類で描いてみたCruiseの技術内容

CPC分類の内容は、センサー技術や衝突防止制御、それに、ナビゲーション技術などが主なものであることが分かった。

Cruiseの米国公開公報で、出願日が2019年の出願68件の技術内容をCPC分類別にしてグラフ化してみた。

細分化した特許分類の内容は、説明を省略するが、大別すると3つの技術にまとめられた。

1.車両に搭載されたLiDARやカメラなど様々なセンシング技術

例えば、LiDARセンサやカメラなどのセンシングデバイスを車両に取り付ける位置や向き、それに、センサ個々の画角などによって、画像内の被写体の大きさや位置など変わるので、そのキャリブレーションを行う技術を開発している。

2.センシング技術で検知された障害物などに対し、ブレーキなどを制御する衝突防止技術

イメージセンサー

例えば、LiDARやカメラによるセンシング画像を物体で遮られる際の運転制御技術などが開発されている。

3.目的地に車両の走行させるナビゲーション技術

例えば、Deep Learninngなど人工知能アルゴリズを使ってセンシングデバイスからの画像認識処理を行うにあたり、被写体個々に人、信号機、などのラベルを人が付ける作業を行うが、動画内のすべての静止画に行う作業が膨大になることから、人が付ける作業を合理化する処理技術などの開発を行っている。

特許分類でみたCruise(まとめ)

これら3つは、いずれも、車両の自律的な意思決定によって自立走行する車両技術に不可欠なも。Cruiseの自律走行の技術開発は、2019年から活発化してきていることが推測できる特許出願が多く存在していたことになる。

Cruiseならではの技術なのか?

自動運転技術がならではというレベルではない筈。と思い、・・・

公報を読んでみたところ、Cruiseならではの自動運転技術が見えてきた。

答えは、自動運転車両が公道を走行する際の現場での技術課題に関するものだった

例えば、

障害物や信号機などの物体認識のキャリブレーション技術、

地図上のルートをナビゲーションする技術

などの特許出願が存在していた。

これらを含め多くの特許出願には機械学習アルゴリズムを訓練する記述があり、

人工知能の学習をして、目的地に安全に早く導く技術の開発を行っていることが推測できる公報が多く存在していた。

まとめ

Cruiseは、GMの投資を受けて、2019年に開発者数を増やして開発組織を強化したことが特許解析の結果から分かってきたが、その開発者を増やして、開発強化を進めた技術内容について、さらに、特許解析を行って明らかになったのは、公道を走行する自動運転車両に設置されたLiDARやカメラのセンシングのキャリブレーション技術であることが分かった。公道を走行する際に、センサーからの画像が取り込まれるが、被写体である物体の画像内の位置と、地図上の位置とのズレが生じると自律走行に支障が生じるので、その位置の誤差を調整する物体認識するキャリブレーションを行い認識精度を上げる技術を開発していることが分かった。また、走行データを使って機械学習アルゴリズムを訓練するなどの技術開発も行われていることが分かった。さらに、目的地に導くナビゲーションの最適化技術など、テスト走行に関わる技術の開発を強化している。

このように、推測できるMobipaの特許解析の結果であった。

ミニレポ動画

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2021年5月11日更新 アナリスト 松井

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