自動運転が生みだすビジネス

ここでは、自動運転車(Autonomous Car)の開発やサービスに取り組もうとする企業等が発信する情報を調べた上で、得られた情報をベースにどのようなビジネスが生みだだされるかを推測を含めまとめた結果を説明します。

運転手レス

元GoogleだったWaymoが運転手不在の自動車送迎サービスをフェニックスで行っている。運転手がいないで自律走行するクルマ、所謂ロボットタクシーとも呼ばれるビジネスが始まっている。

運転手分の人件費が不要になり、昼夜を問わずサービスができることになり、安価で利便性の高いビジネスにあると思われる。

そもそも、Autonomous Carとは

国土交通省HP掲載資料でのAutonomous Car とは、認知、判断、操作、それにヒューマンインターフェース(HMI)を要件とするとある。「Autonomous 」、つまり「自動運転」は、ハンドルやブレーキ、などの人が行う操作をコンピューター制御に変えたものを示すそうです。

    ※ 図は、国土交通省HP掲載資料からの転載 

既存のクルマには、LiDARやカメラなどのセンサがすでに装備され、アクティブクルーズコントロール(ACC)や衝突被害軽減ブレーキなどの機能が装備されています。ただし、未来のAutonomous Carは、その現在の技術・機能と何が違うのか?自動車メーカーが実現しようとする機能はどのようなものなのか?暮らしがどう変えるのかについて、知りたくなりましたので、それを調べました。

つまり、Autonomous Car の商品像やサービス像について、調査結果に基づく分析(推測)結果を説明します。

主導する人たち

Autonomous Car を主導するのは、上述したWaymoをはじめとして、UBERなどサービス事業者と、General Motors 、トヨタなどの自動車メーカー。それ以外にも多くの企業が開発を行っています。

政府情報から

国土交通省HP掲載資料によれば、センサや自律走行機能が個々のクルマに備え付けられて、白線を認識しながら 走行中の路線を逸脱しないように走行したり、走行中の前を走るクルマまでの距離をセンサで検知して、一定距離を保つようにクルマのアクセルやブレーキを自動的に制御したり、最終的には、完全に無人で自律走行できるクルマが完成する。ハンドルレスの車も登場するだろう。

完全自動運転(無人での自律走行)車の商品化時期は、2020年代には走行できるレベルには完成していると思われるが、道路交通法の問題や保険や事故時の保証の問題などがあって、それがクリアされるまでは、公道は走らない。一方、法に影響を受けない範囲で 私道などでの利用が始まると言われていて、高速道路も含め、限られた道路での利用が期待されている。

完全自動運転車のキー技術が、人工知能、つまりAI技術が期待されている。ディープラーニングという技術が、特に、記事を賑わせている。

完成した暁には、無人のクルマが街を走行する時代になる。
それにより、暮らしは変わる。

老人による事故が減り、タクシーなどが無人化し、安価で乗れる。というよりは、呼べば来るタクシーが無人化する。マイカーを購入するより、呼べば来るタクシーに乗る方が安く済む時代がくるのかもしれない。

そのようなことが調査の結果で予測することができた。

運転手レスのサービス

Autonomous car(自動運転車) だからこその安全や安心、それに便利なモビリティのある暮らしに繋がるクルマやサービスを産み出そうとしていることが分かった。

ネット情報から伺える将来像(例)

  • バレーパーキング、ホテルなどの入り口でポーターさんに駐車を任せるかのように、街の駐車場の入り口で、クルマを降りると、自動で駐車スペースまで走行し自動で駐車するようになる。
  • トラック隊列走行、複数台のトラック輸送が隊列を組んで道路を走行するようになる。
    トラック運送業界の効率化につながる。
  • ハンドルレス、ハンドルのないクルマが商品化される。
    運転手スペースも助手席同様に、運転をしないで良い空間になる。音楽を聴く、スマホを見る、DVDなど動画を見る、眠る、などができる運転手席にかわる。運転手関とは言わなくなるのかもしれない。まだまだ、先の話ですが。
  • ロボットタクシー、無人の自動運転車での配送サービスが産まれる。
    UberやLIFTといったアメリカの企業が目指すのは、ロボットタクシーという市場。スマホで呼べば運転手レスの自動運転車が迎えに来るサービス。
  • などなど、

特許情報から見た

このコーナーは、だれがどのようにの動きを特許情報を使って分析した結果をお知らせする。

  • UBER,GM,FORD,トヨタ自動車,IBM,WAYMO、などが、特に、活発に取り組む。Autonomous car(自動運転車)の技術開発活動を進めていることがパテントマップから伺えた

 主な出願人(企業)は、UBER,GM,FORD,トヨタ自動車,IBM,WAYMO,など。

  • 「自動バレットパーキング」機能に取り組む主な企業には、BOSCH、アイシン、などが挙げられる

 駐車スペースを探し駐車場内を自律走行して駐車するバレーパーキングの技術開発活動が進められていることがパテントマップで伺えた。


主な出願人(企業)は、BOSCH、アイシン、など。 

  • 「トラック隊列走行」機能に取り組む主な企業には、FORD、デンソー、トヨタ自動車、現代自動車、などが挙げられる。

 隊列をなしてトラックが走行する技術開発活動が進められていることがパテントマップで伺えた。 主な出願人(企業)は、FORD、デンソー、トヨタ自動車、現代自動車、など。

  • Autonomous carのアイデアが特許出願情報には多く溢れている。

 駐車場内での機能や高速道路での隊列走行、など、限定された場所ごとに適した自動運転の機能がぞくぞく開発が進められていることが調査の結果分かった。

アナリスト 松井  更新日;2020/7/14

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