自動運転が生みだす社会

現在は、危険と思われている運転手レスの車両。それが安全になった先には、法規制が緩和され、街を走り始める。タクシーが運転手レスになり、宅配サービスが無人になり、デリバリーが無人になるなど、業務用途に活用され、昼夜問わず、人や物が移動する社会がおとずれる。

一般の人は、クルマを使用する時代から借りる時代になり、呼べば来る送迎サービスが当たり前になる。と推測される。

なぜならば

業務用途での経済効果が高いから。米国などで先に発達すると、追従する動きが出てくることは必至である。

実現までの課題

課題は、法整備もあるが、それ以上に技術確立が重要。安全だと多くの人が思えるテスト走行などの実績が必要。

現状の技術レベルは、レベル3の認定がニュースになる状況で、一定の条件下で自律走行できているレベルには来ている。ただし、その条件は、大きな制約があって、普及レベルにはない。あらゆる走行シーンに適応できる技術は、まだまだ、完成している状況にはない。

Autonomous Carの構成

Autonomous Carの構成は、基本、認知、判断、操作、それにヒューマンインターフェース(HMI)を要件とする。「Autonomous 」、つまり「自動運転」は、ハンドルやブレーキ、などの人が行う操作をコンピューター制御に変えたもの。

出展;国土交通省HP掲載資料

キー技術

センサ

車両の周辺の障害物を検知できるセンサーが不可欠で、車両のずっと先を検知できるLiDARセンサーや小型で安価なカメラは、車両の360度周辺を検知するなど、複数のカメラの車載が必要。

人工知能

センサからの情報を得て、リアルタイム処理をするために、どうしても社内にあるコンピューターでリアルタイム処理を行う必要がある。しかも、複雑な処理になる。センサーが複数あり、それぞれで検知した画像から、障害物を認識する画像処理が必要で、そこにディープラーニングなどの人工知能が使われる。さらに、障害物が車両走行において、危険か否かを判定する処理も人工知能など高度な処理を行う必要がある。

一方、車両外のクラウドなどでの処理は、例えば、渋滞情報や天候情報など、道路に設置したビーコンやカメラなどからの情報を膨大で高度な処理が必要になる。

通信

5Gが普及すると、通信の高速化が実現できるので、車両外で行った処理を車両内に祖往診することができるようになる。

また、車車間通信のV2Vや路車間通信のV2Pなど、V2Xと呼ばれる通信で、車両の前方や後方、それに、交差点の死角にいる車両等の障害物を検知できるようになる。

その他

クラウドや道路上のビーコンなど、様々なキー技術がある。別途、説明する。

アナリスト 松井  更新日;2020/7/14