DeepScale買収、テスラ社のAI戦略を読む

テスト走行データからの機械学習を効率化を図る技術を DeepScaleの買収で、 テスラ社が獲得したと ”patみる” コーナーにより推測された。

目次

  • 2019年10月にテスラ社は、DeepScaleを M&A で買収したことが明らかになった。
  • DeepScaleの技術「SqueezeNAS」 とは
  • DeepScaleの開発活動を”patみる”
    DeepScale技術開発は、創業者Forrest Iandola氏が2017年から行われたと推測される。
  • DeepScaleの技術内容を ”patみる”
    DeepScale技術とは、自律走行制御システムの技術である。
    異なるセンサーからの検出画像を複数組み合わせて、機械学習する技術。
    実用場面では、テスト走行で得られたデータを使ってAI学習する際に、実際に走行してはいないシーンを想定した学習ができる点が優れているというもの。テスト走行の走行距離を効率化して、学習能力を高めることができる技術といえる。

2019年10月にテスラ社は、DeepScaleを M&A で買収したことが明らかになった。

「テスラが買収したAIスタートアップ「DeepScale」のポテンシャル」と題し、 「 自動運転車向けの知覚システムの開発を手掛けている」(主典;Forbes)と記事を掲載している。

DeepScaleの技術「SqueezeNAS」 とは

SqueezeNAS

このyoutube動画によれば、セマンティックセグメンテーションを高速化する高速ニューラルアーキテクチャ検索であると説明されている。 SqueezeNAS技術のベースは、ハードウエアアーキテクチャーのようである。安いCPUでも高速にリアルタイムにAI処理できることは、高額化して実用レベルにできていない現在の課題を考えると、重要なコストダウンの技術といえる。

DeepScaleの技術開発活動を”patみる”

「 自動運転車向けの知覚システム 」とは、具体的にどのような技術なのか、いつから開発されたものなのかについて、特許情報を調べてみた結果をレポートする。

DeepScale技術開発は、創業者Forrest Iandola氏が2017年から行われたと推測される。

グラフの注釈

  • 本グラフの見方;横軸;開発時期、縦軸;技術開発アクティビティ(出願数)
  • 未公開分の出願を推定はしていない。

母集団=「出願人・権利者;”DeepScale”」で検索した。

  •  1)調査日;2020/1/21
  •  2)対象国;米国特許の出願が対象。(US+WO)
  •  3)カウント方法;ファミリー数。代表特許の出願日(優先日)でグラフ化。
  •  4)出願日;20100101~

DeepScaleの技術内容を ”patみる”

DeepScale技術とは、自律走行制御システムの技術である。

異なるセンサーからの検出画像を複数組み合わせて、機械学習する技術。

実用場面では、テスト走行で得られたデータを使ってAI学習する際に、実際に走行してはいないシーンを想定した学習ができる点が優れているというもの。テスト走行の走行距離を効率化して、学習能力を高めることができる技術といえる。

詳細は、抽出された2件の特許番号の内容をご確認ください。
2018/0275658 2018/09/27 15/934899 2018/03/23
2018/0188733 2018/07/05 15/855749 2017/12/27

 ※ リンク先はGooglePatensの特許公報情報

2020年1月21日更新 アナリスト 松井

エンハンスト サモン機能、テスラ社の技術開発の動き

エンハンスト サモン機能を搭載したクルマをすでに開発済みである。

スマートフォンのアプリ経由で無人状態のクルマを自分の所まで呼べる機能。無人走行になり、かつ、駐車スペースから自律走行させて、自分のところまで走行させる完全自動運転になる技術で、テスラ社が先行して開発した機能といえる。

ナビゲート オン オートパイロット、エンハンスト サモン機能がテスラ社が他社より先行していると分析したレポートを2019年6月に発行したものが以下である。

エンハンスト サモン機能の特許

この機能の特徴は、アプリで車を呼べばくるところ。

ただし、実現するに必要な技術には、アプリソフトウエア+駐車スペースからの脱出+無人での自律走行技術+地図情報を使ったナビゲーション、などなど、多くの技術が揃わないと実現しないように思う。果たして、テスラの特許出願する技術とはどのようなものがあるのだろうか?特許を調べてみた。

調査の結果、つい最近公開された1件の特許が発見された。1件だけしか発見できなかったともいえる。ポイントサイトとは、最近公開されたばかりということ。この後、詳しく説明する。

そのTesra社のパテントマップは次のようになっている。

グラフの注釈

  • 本グラフの見方;横軸;開発時期、縦軸;技術開発アクティビティ(出願数)

母集団=「出願人・権利者;”Tesla”」×「全文;”Summon”」で検索した。

  •  1)調査日;2020/1/12
  •  2)対象国;米国特許の出願が対象。(US+WO)
  •  3)カウント方法;ファミリー数。代表特許の出願日(優先日)でグラフ化。
  •  4)出願日;20100101~

調査で発見された1件の特許出願 2019/0391587のみ。2019/12/26 (つい最近)に公開されたものなので、この機能の特許出願が今後公開され増えていく可能性を秘めている。後日調査する予定。

米国特許出願「US2019/0391587」に、エンハンスト サモン機能について書かれている。 特許権化の行方は、審査前であることなど不明であるが、この機能を意識して開発していることが伺えた。今後公開される特許公報などに注目しておくことにする。

  • 2019/0391587 2019/12/26 16/013817 2018/06/20
    Tesla, Inc. (US)
    DATA PIPELINE AND DEEP LEARNING SYSTEM FOR AUTONOMOUS DRIVING

2020年1月14日更新 アナリスト 松井

ナビゲート オン オートパイロット、テスラ社の技術開発の動き

ナビゲート オン オートパイロット機能を搭載したクルマをすでに開発済みである。

この機能は、車線変更を提案しステアリング操作を行う機能。商用化済なのは、テスラ以外に日産自動車くらいではないかと思われ、テスラ社が先行して開発した機能といえる。

詳細は、以下のレポートを参照してください。

しかし、Autonomous技術の開発は、 テスラ社の全体から見ると少ない傾向にあることが分かった。

詳細は、以下のレポートを参照してください。

ナビゲート オン オートパイロット機能の技術開発の動きをみてみた。

テスラ(Tesra)社のパテントマップによれば、2017年あたりから開発が行われ、今後、増やす傾向があることが分かった。

グラフの注釈

  • 本グラフの見方;横軸;開発時期、縦軸;技術開発アクティビティ(出願数)
  • 2018年の出願数のグレー色の部分は、推定値。未公開分の出願を推定。

母集団=「出願人・権利者;”Tesla”」×「全文;”autopilot”」で検索した。

  •  1)調査日;2020/1/12
  •  2)対象国;米国特許の出願が対象。(US+WO)
  •  3)カウント方法;ファミリー数。代表特許の出願日(優先日)でグラフ化。
  •  4)出願日;20100101~

2020年1月13日更新 アナリスト 松井

急激に強化する技術開発、テスラ社が目指すものとは

テスラ社の技術開発 のアクティビティ (予測)をしてみたら、年40%増で強化されていることが分かった。

年40%超で活発化する TESLA社の技術開発

グラフの注釈

  • 本グラフの見方;横軸;開発時期、縦軸;技術開発アクティビティ(出願数)
  • 2018年の出願数のグレー色の部分は、推定値。未公開分の出願を推定。

母集団=出願人・権利者=”Tesra”で検索した。

  •  1)調査日;2020/1/6
  •  2)対象国;米国特許の出願が対象。(US+WO)
  •  3)カウント方法;ファミリー数。代表特許の出願日(優先日)でグラフ化。
  •  4)出願日;20100101~
  •  5)出願人;”Tesra”社内人材による自社開発ベース。M&A先、協業分を含めていない。

自社開発の主な技術領域、 電気自動車(EV) やソーラーパネルといった既存商品にフォーカス

特許出願の主な技術領域は、既存商品向けにウエイトが高いといえる、例えば、電気自動車(EV) とソーラーパネルのものが多く、自動運転などの技術開発をウエイトを高めている傾向は、この調査時点では発見できなかった。

というよりは、M&Aを2019年に複数回行っていて、他社技術の獲得と人材獲得をしていることが明らかである。このレポートは、準備中。

また、社内人材による自動運転技術の開発についてのレポートは、準備中。

準備中のレポートについては、しばらくお待ちください。

2020年1月12日更新 アナリスト 松井

トヨタが投資するAI企業Recogni技術とは

Recogniとは

Recogniリンク先は企業HP) は、 創業者 の Ashwini Choudharyさんと、 Eugene Feinberg さんとが2017年に設立したスタートアップ企業。
カリフォルニアのSan Joseに拠点を置き、優れたAI技術を持ち、多くの投資を集めて開発をしている。 安全な無人運転車への道に取り組もうとしている。

チームは、ファウンダー、エンジニア、等からなる少なくとも28名のメンバーがいるようだ。

投資するパートナー 企業

BMWやトヨタをはじめ、多くの企業が投資をしている。

Toyota AI Ventures のホームページ掲載の発表内容はこちら。→「Recgniへの投資

強みのAI技術とは

自動運転向けの人工知能、つまりAI技術である。特に、電力をほとんど消費せずに、非常に高いリアルタイム処理パフォーマンスを実現するAI技術を保有しているという。 

LiDARやカメラが生成する画像は、4k、8kといわれるほどの大きな画像を1/60fpsなどのような高速に生成されるが、その画像をリアルタイムに処理できる画像処理は、簡単ではない。ただし、自動運転には必要な技術で、そんな自動運転に求められるリアルタイム処理を、Recogniの技術は、実現しようとしている。

特許情報リサーチでみる、Recogniの具体的な技術内容とは

米国特許6件が存在している。(調査日;20191220)

出願国は、米国とWOが現状。今後、WO出願を使い、各国に出願することが伺えた。

具体的な技術内容は、AI技術の範疇であるが、タイトルを示すように、ニューラルネットワークの処理を、効率化したり、圧縮したり、ソフトウエア処理を行うものであるが、それだけでなく、ハードウエア処理まで踏み込んでいることにより、効率と高速化の工夫が多く含まれているといえる。

  • THREE-DIMENSIONAL ENVIRONMENT MODELING BASED ON A MULTI-CAMERA CONVOLVER SYSTEM
  • CLUSTER COMPRESSION FOR COMPRESSING WEIGHTS IN NEURAL NETWORKS
  • EFFICIENT CONVOLUTIONAL ENGINE
  • SYSTEMS AND METHODS FOR INTER-CAMERA RECOGNITION OF INDIVIDUALS AND THEIR PROPERTIES
  • DETERMINISTIC LABELED DATA GENERATION AND ARTIFICIAL INTELLIGENCE TRAINING PIPELINE
  • REAL-TO-SYNTHETIC IMAGE DOMAIN TRANSFER

これ以上厳密に把握したい方は、以下出願番号をここに見てみてください。

  • US16/273618 US2019/0287297 THREE-DIMENSIONAL ENVIRONMENT
  • US16/273592 US2019/0286980 CLUSTER COMPRESSION FOR COMPRE… 
  • US16/273616 US2019/0286975 EFFICIENT CONVOLUTIONAL ENGINE 
  • US16/273609 US2019/0286947 SYSTEMS AND METHODS FOR INTER-… 
  • US16/273604 US2019/0286942 DETERMINISTIC LABELED DATA GEN… 
  • US16/273597 US2019/0286938 REAL-TO-SYNTHETIC IMAGE DOMAIN… 

2019年12月20日更新 アナリスト 松井

Veoneerの特許情報でみる技術開発の動きとは

開発スタートは2011年

Veoneerの技術開発は、スウェーデンの開発拠点と米国にもある模様。

2011年に スウェーデンの開発拠点( 出願人名; VEONEER US INC)からの特許出願が欧州特許庁に出ていて、その後米国の開発拠点(出願人名; VEONEER US INC )からの出願も多くある。

開発が活発化したのは、2016年から

米国特許出願で見ると、以下マップのような出願推移であり、2013年から開始され、2016年から活発になり、現在も増加傾向にあり、技術開発がより活発になってきていることが分かる。

  • 補足1)本グラフの見方;横軸;開発時期、縦軸;技術開発アクティビティ(出願数)
  • 補足2)2018年の出願数のグレー色の部分は、推定値。未公開分の出願を推定。
  •  
  • ※ 条件
  •  1)調査日;2019/10/11
  •  2)対象国;米国特許の出願が対象。
  •  3)開発年=出願年とした。ただし、優先権出願は優先日でカウントした。
  •  4)検索方法;出願人・権利者が”Veoneer”の公報
  •  5)出願日の限定;特になし

 

開発する技術内容、LiDARやADAS運転支援技術

出願内容の技術には、LiDAR、車両の運転を支援する運転支援装置、など、自動運転車に関わる技術がほとんど。

参考)Veoneerの企業全体の調査結果は、以下を参照ください。

2020年1月13日更新 アナリスト 松井

「特許情報でみる技術開発の動き」コーナーについての解説

衝突被害軽減ブレーキ

□定義

自動車が衝突しそうな時に、車を停止させようとする機能のことです。技術的には、衝突する対象物をセンサーで検知し、速度や距離を考慮して、衝突の恐れがあると判断した際に、自動的にブレーキが作動させる。

呼び名は、Autonomous Emergency Brakingと欧州で呼ばれ、日本では、「衝突被害軽減ブレーキ」、などと呼ぶように 自動車公正取引協議会 が指導をしています。( 「自動ブレーキ」と呼ばないように指導している )。

呼称は、 各社で異なりますが、自動車メーカーのほとんどが「 衝突軽減ブレーキ 」の機能を商用化しています。

2019年12月国土交通省の報道

□安全性

「衝突被害軽減ブレーキ」 機能が搭載されてないより、ある方が安全と言える機能だといえますが、万能ではないことを 国道交通省が動画で説明しているように、スピードを出し過ぎていたりなどの条件下では安全とはいえないとしている。

万能ではない。どんな時かを説明する動画が含まれています

□ センシング技術の方式

センサーには、「赤外線レーザー」、「単眼カメラ」、「ステレオカメラ」、「ミリ波レーダー」「超音波」などの複数の種類があって、1種類だけのものもあれば、複数を併用しているものもあります。

□企業別状況

各社の呼称と各社のHP等で説明している内容を以下にまとめました。

トヨタのプリクラッシュセーフティ 」

センサに「単眼カメラ」+「ミリ波センサー」 を併用しています。

広い視野で人や走行車両をカメラで認識し、一方、カメラが苦手な雨や霧、夜間をカバーすべく、ミリ波レーダーで認識しています。

日産の「インテリジェント エマージェンシーブレーキ

前方のクルマや人を検知して、ぶつかる可能性が高まると表示とブザーでドライバーに回避操作をメーター内の警告表示とブザーでドライバーの回避操作を促し、 万一、安全に減速できなかった場合には、ブレーキが作動するとあります。

ホンダの 「 衝突軽減ブレーキ〈CMBS〉(レーダータイプ) 」

ミリ波レーダーで前走車・対向車を認識。衝突の危険が高まると音や表示、軽い自動ブレーキで注意を促し、さらに接近すると強い自動ブレーキをかけ、衝突回避・被害軽減を図ります。対向車の場合には、ステアリング振動によっても警告するとともに、ステアリングによる回避操作もアシストします。
CMBS=Collision Mitigation Brake System

センサに「ミリ波レーダー」を使っています。

衝突の危険が高まると音や表示、軽いブレーキ で注意を促します。

衝突対象が対向車の場合には、ステアリング振動によっても警告する機能もあります。 

スバルのプリクラッシュブレーキ

センサに「ステレオカメラ 」 を使っているようです。

ステレオカメラは、視野角と視認距離を拡大して認識性能を向上させているようで、さらに、カラー画像化をしています。それにより、ブレーキランプの赤く光る点灯を認識できるようにし、従来より性能を高めている。カメラの不得意な逆光にも対応する改善がなされ、安定性を高めています。

その他自動車メーカー

他のマツダ、アウディ、など、ほとんどの自動車メーカーが 衝突軽減ブレーキ の機能を商用化しています。

ただし、ここまで紹介したように、トヨタ、日産、ホンダ、スバルの4社を比較してもわかるように、センサが各社異なります。また、日々進化をさせているようです。各社の性能はマチマチといえますし、日々性能が変化していっている状況が分かりました。

□各社技術の違いを特許情報でみる

特許出願の概況

では、各社の特許出願の状況を見てみましょう。

特許出願数を出願年で時系列にしたパテントマップを示しました。

最近の特許出願のボリュームは、トヨタが各社の倍くらいあることが分かりました。

スバルは、2008年に 初代のEyeSightを出して、その前の開発時期に特許出願を多く出願しました。

その近辺は、日産自動車の特許出願も比較して多くありました。

しかし、最近、トヨタの特許出願が特に多くなっていて、日産自動車の出願が 衝突軽減ブレーキ に関し、減らしてきていることが分かります。ホンダは、2014年に増やしてきていて、その後も継続をしていますが、トヨタに追い付いていない状況です。

商用化した機能の各社の センサは、 異なるようなので、技術開発の違いを特許出願で把握して見ることにしたので紹介する。

トヨタ

「単眼カメラ」+「ミリ波センサー」 を併用 する技術に関する特許出願のパテントマップ によれば、開発活動が活発になってきている状況を推測する。

  • 補足1)本グラフの見方;横軸;開発時期、縦軸;技術開発アクティビティ(出願数)
  • 補足2)2018年、2019年の出願数は、未公開分の出願が多くあるので、グラフに含めませんでした。
  • ※ 条件
  •  1)調査日;2019/10/07
  •  2)対象国;日本特許の出願が対象。
  •  3)開発年=出願年とした。ただし、優先権出願は優先日でカウントした。
  •  4)検索方法;公報全文のキーワード”カメラ”と”ミリ波”の両方を含む公報
  •  5)出願日の限定;2010/01/01~

ホンダ

「ミリ波センサー」 を使った技術に関する特許出願のパテントマップ によれば、開発活動が活発になってきている状況を推測する。

  • 補足1)本グラフの見方;横軸;開発時期、縦軸;技術開発アクティビティ(出願数)
  • 補足2)2018年の出願数は、未公開分の出願を推定し、グレーで表示した。
  • 補足3)2019年の出願数は、未公開分の出願があるので、グラフに含めまていない。
  •  
  • ※ 条件
  •  1)調査日;2019/10/07
  •  2)対象国;日本特許の出願が対象。
  •  3)開発年=出願年とした。ただし、優先権出願は優先日でカウントした。
  •  4)検索方法;公報全文のキーワード”ミリ波”を含む公報
  •  5)出願日の限定;2010/01/01~

2019年12月19日更新 アナリスト 松井

自動バレーパーキング

未来の駐車場システムのことである。

自動バレーパーキングは、Automated Valet Parkingの略。 そもそも「 Valet Parking 」とは、 ホテルやレストランの駐車サービスで行われているサービスで、係りの人に 車のカギを預け代わりに車の駐車をしてくれるサービスのこと。自動バレーパーキング は、係の人がいない、自動で行う駐車システムのことである。

システムのことがイメージできない方は、まずは、Mercedes-Benz/Bosch の制作したYouTubeを見てください。

「Automated Valet Parking System」

このように、駐車は、係員(人)ではなくスマホで指示すれば、勝手に自律走行をし駐車してくれるというもの。

業界の動き

政府は、「 官民 ITS 構想・ロードマップ 」を作成し、その中でも 「自動バレーパーキング」 が取り上げられていて、強いニーズがあるとされている。

2019年6月に 自動走行ビジネス検討会が発行した資料を紹介する。

海外の動き

技術開発やテスト運用をし、検討が進められている。

上述したMercedes-Benz/Bosch は、 Automated Valet Parking System として、取り組んでいる。一方、 自動駐車に限定したものではないが、無人運転として、注目される海外の動きには、「Waymo One」「 GM Cruise 」「 Sensible4 」「 Smart Shuttle Project 」がある。

Waymo One
GM Cruise
Sensible4
スイスの街中を走る字無人運転バス

現在の実用化

トヨタの自動駐車機能

実用化されたのは、駐車スペース前でボタン一つで自律走行し駐車する自動駐車機能。

トヨタの アドバンス パーク

この機能は、自動バレーパーキングの一歩手前の技術レベルにあると言える。遠くにある駐車スペースを探すことや、そこまで自律走行する機能までは、まだ実用化されていない。

技術の動き

自動バレーパーキングは、駐車スペース前でボタン一つで自律走行し駐車する自動駐車機能というよりは、遠くにある駐車スペースを探すし、そこまで自律走行するというレベルだとすると、実用化の一歩手前にあると言える。残る技術課題は、コストと安全性。特に、コストを下げ利益を上げられるところまでいけば、ビジネスとして加速すると思われる。 なぜならば、公道での無人走行は、道路交通法などの法的な問題が実用化に向けての大きな課題になるが、駐車場が私有地の場合が多いことから、法の縛りが少ないといえる。そうはいっても、駐車場の経営者の責任となりやすいので、二の足を踏みビジネスとしての加速は、まだまだ。万が一の事故に対する保険や事故を起こさない技術のレベルアップが今後も継続することになる。

Mercedes-Benz の取り組みは、車両側に機能を持たなくても駐車場内のカメラや通信などにより、自動駐車できるシステムを目指している模様。

一方、日本での動きは、 自動走行ビジネス検討会 「自動走行の実現に向けた 取組報告と方針」 Version 3.0 によると、車両と駐車場の両方に機能を持たせることを考えている。また、当面の目標は、自動バレーパーキング専用駐車場で専用の車両が自動駐車できることを目指しているという。街の駐車場にだれもが自由に自動バレーパーキングする時代には、まだまだ先になると予測される。

□ 特許情報でみる技術開発の動き

自動バレーパーキングの技術開発は、2014年~2017年にかけて、活発に行われたことが分かった。特許出願を伴い技術開発を進める主な企業は、 Mercedes-Benzと組んでいる「ROBERT BOSCH」であった。2015年、2016年に技術開発が活発になって特許出願がされていた。他には、「FORD」が 2016年に特許出願をして活発化していた。日本の企業は、まだまだ、活発化している傾向は見えなく、トヨタが、特許出願を 最近になって始めている。

  • 補足1)本グラフの見方;横軸;開発時期、縦軸;技術開発のアクティビティ
  • 補足2)主に、2018年、2019年の出願数は、未公開分の出願が存在するので、より増加する。
  • ※ 条件
  •  1)調査日;2019/09/30
  •  2)対象国;米国特許の出願が対象。
  •  3)開発年=出願年とした。ただし、優先権出願は優先日でカウントした。
  •  4)検索方法;公報全文のキーワード”Valet Parking”を含む公報
  •  5)出願日の限定;2010/01/01~

米国特許ベース

日本国特許ベース

  • ※ 補足・条件
  •  1)調査日;2019/11/3
  •  2)検索方法;公報全文のキーワード”Valet Parking”を含む公報
  •  3)出願日の限定;2010/01/01~
  •  4)グラフ作成 横軸;開発時期、縦軸;技術開発のアクティビティ
  •  5)2018年、2019年の出願数は、未公開分で今後増加する可能性がある。

2020年1月6日更新 アナリスト 松井

InnovizのLiDAR特許出願動向

Innoviz企業情報を把握する場合は、ここをクリックしサイト内別ページをご覧ください。

ここでは、Innoviz Technologiesの米国特許公報を検索(※)した結果のパテントマップと特許サンプルを紹介します。

□パテントマップ

米国特許出願があり、LiDAR技術関連の特許出願がされている。レーザーを複数配置し、同時に複数の箇所を検出する高精度のLiDAR技術の出願にフォーカスし出願している。

※ グラフの条件

  • 調査日は、2019/09/21
  • 2018年,2019年の出願数などは、今後公開される出願で増える可能性がある
  • 検索式は、出願人/権利者にキーワード=”Innoviz Technologies”で検索したもの。
  • カウント方法は、分割出願を代表のみでカウント

□特許サンプル

  • US10353075 では、同時に異なるエリアを検知する技術の出願である。
  • US20180100928A1 も基本構成は同じで、新たな工夫を入れている。

□出願国

WO出願があり、米国以外は、中国、欧州、韓国にファミリー出願がある。

「LiDAR」特許出願の動向

「LiDAR」センサーについて米国特許公報を検索(※)し、 パテントマップにしました。

  •  調査日は、2019/09/18
  •  検索式は、「発明の名称」に以下のキーワードを入れて検索したもの。
           キーワード=”LiDAR” or  “light detection and ranging” 

特許出願が多い主な企業名(出願人)リスト

 ※ 対象企業の詳細は、リンク先(当サイト内の投稿頁)をご覧ください。

TRI(トヨタの自動運転研究所)

□企業

会社名は、Toyota Research Institute(TRI)。トヨタ自動車が米国に拠点をおく自動運転技術の研究所。

その子会社として、 トヨタ自動車、デンソー、アイシン精機の3社が2018年3月に共同で設立した「トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント株式会社(TRI-AD)」がある。

□技術

  • TRIの強みは、人工知能(AI)を使った技術開発。数百万ドルを投資し、MIT、スタンフォード、ミシガン大学、などの 研究機関、大学、および企業 と 共同研究を進める。
  • 運転支援システムの技術は、「Guardian」と「Chauffeur」 の2つに分けていて開発している。
  • 地図の生成技術は、車の走行に伴いLiDARセンサなどの情報から予め用意された地図を更新するものである。ただし、実用化が簡単ではない。精度の課題、誤認識の課題、など、技術課題は多くある。その技術開発をTRIは進めているという。

・ 「Guardian」と「Chauffeur」の2つの運転支援システムがある。

「Guardian」と「Chauffeur」
  • GUARDIANが、運転者支援の自動運転車。
  • CHAUFFEURが、完全自律走行車。

・「自動地図生成プラットフォーム(AMP)」を開発している

「Toyota Research Institute Advanced Development(TRI-AD)は、自動運転車向け高精度地図の普及を促進するため、「自動地図生成プラットフォーム(AMP)」を開発する。」(出展;MONOist


□ 特許

68件の 米国特許出願が 調査日時点(2019.05月)で 公開されている。


2017年から出願が始まった。

2017年から出願が始まり、米国以外に日本、中国、ドイツに出願がされている。 2016年に会社が設立後に特許出願である。

運転支援システムの技術に関わる出願の主な技術分類は、LiDARセンサ技術(G01S17/88)、センサを使って行うシーン認識技術(G06K9)、衝突防止技術(G08G1)、クルマの姿勢制御・位置の制御技術(G05D1/0088)がある。

  • 例えば、US10095228(リンク先は、GooglePatentsの公報)は、 運転席で見る画像に、 AR技術(拡張現実)を使って、人や他のクルマをレンダリングして表示する機能のものがある。将来のクルマには、肉眼で見える以外のものがみえる時代になるのかもしれない。
  • 例えば、US2019/0094040 (リンク先は、GooglePatentsの公報) は、 運転席で見る画像に、 LiDARなどのセンサで検知した物体を表示する機能のものがある。車の陰で見えない人などをセンサが検知し、それを運転者に表示で知らせてくれる機能である。これも、肉眼で見える以外のセンサで検知した物体を 運転手に見せようとする機能で、 将来のクルマには、肉眼で見える以外のものがみえる時代になるのかもしれない。

一方、地図生成の技術の特許出願は、やはり、LiDARセンサ技術(G01S17/88)、センサを使って行うシーン認識技術(G06K9)、 それに、地図データの構造(G01C21/32)などがある。

例えば、 US10203210 (リンク先は、GooglePatentsの公報)
は、 地図更新システム。技術は、車両が センサからの情報で、車両が他の車両、障害物、歩行者、などの周囲情報を使用して、環境内に車両を位置特定することができるSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)  と呼ばれ技術を使い、マップを生成・更新するもの。この技術は、位置の誤差の課題を解決する課題を捉え解決しようとする技術である。

エクォス・リサーチ

□企業

㈱エクォス・リサーチは、アイシン・エィ・ダブリュ株式会社の100%子会社です。

トヨタ系子会社。関連は、トヨターアイシンーアイシン・エィ・ダブリュ工業株式会社ーエクォス・リサーチと親子関係にある。

HPによれば、次の技術開発を行っている。

  • ・ウェブ情報に基づく目的地情報更新システム
  • ・統合車両情報システム
  • ・自然言語によるあいまい目的地検索
  • ・micro Navigation System
  • ・触感ディスプレイ
  • ・自動車用対話型運転支援システム
  • ・Blind View System
  • ・大画面ヘッドアップディスプレイ
  • ・観光バスガイドシステム
  • ・4輪駆動力制御
  • ・CVT用チェーンベルト
  • ・フルトロイダルIVT
  • ・メカニカルCVT
  • ・ダブルエンジンCVT
  • ・超小型駆動モータ
  • ・高効率モータシステム
  • ・一人乗り超小型車
  • ・ウェアラブルモビリティ
  • ・キャリアブルモビリティ
  • ・燃料電池用改質システム
  • ・EV燃料電池用大容量キャパシタ
  • ・水素吸蔵合金タンク用水素燃料計
  • ・ワイヤレス給電
  • 車載用空気清浄器
  • ・車載カラオケ

□Patent

HV出願が多い

ハイブリッド自動車に関する1995年出願数が多い


俯瞰(Patent)

2015年から活発化する自動運転技術開発の状況

自動運転関連 日本特許出願数推移

この出願をするプレーヤー(企業、大学、等)

  • トヨタ自動車
  • デンソー
  • 本田技研工業
  • パナソニックグループ
  • SUBARU
  • 三菱電機
  • アイシン・エィ・ダブリュ
  • 日産自動車
  • オムロン
  • パイオニア
  • 日立オートモティブシステムズ
  • 三菱自動車工業
  • デンソーテン
  • アルパイン
  • みこらった
  • BAIDU USA
  • 日立建機
  • マツダ
  • 日立グループ
  • ROBERT BOSCH
  • WAYMO
  • シャープ
  • インクリメント・ピー
  • デンソーITラボラトリ
  • 日本精機
  • 日本自動車部品総合研究所
  • 住友電気工業
  • クラリオン
  • いすゞ自動車
  • スズキ
  • ヤンマー
  • ソニーグループ
  • ヤフー
  • 三菱重工業
  • 東海理化電機製作所
  • 日本総合研究所
  • 東芝グループ
  • TOYOTA MOTOR ENGINEERING & MANUFACTURING NORTH AMERICA
  • アイシン精機
  • 駐車場綜合研究所
  • ニコン
  • 矢崎総業
  • 豊田中央研究所
  • NEC
  • SAMSUNG ELECTRONICS
  • クボタ
  • 三菱ロジスネクスト
  • 渡邉雅弘
  • RENAULT
  • TOMTOM GLOBAL CONTENT
  • エイディシーテクノロジー
  • ゼンリン
  • リコー
  • 名古屋大学
  • IHI
  • IHIエアロスペース
  • NTT
  • ダイハツ工業
  • CONTINENTAL AUTOMOTIVE SYSTEMS
  • イマージュ
  • 田山修一
  • アドヴィックス
  • カルソニックカンセイ
  • トヨタマップマスター
  • 井関農機
  • 京セラ+京セラメディカル 等
  • 小糸製作所
  • 東京大学
  • 東京農工大学
  • 東芝デジタルソリューションズ
  • IHI運搬機械
  • DAIMLER
  • HYUNDAI MOTOR
  • 富士通
  • HON HAI PRECISION INDUSTRY
  • VALEO SCHALTER UND SENSOREN
  • オートネットワーク技術研究所
  • 住友電装
  • 発明屋
  • HUAWEI TECHNOLOGIES
  • JAGUAR LAND ROVER
  • PILZ
  • VISTEON GLOBAL TECHNOLOGIES
  • アドバンスド・データ・コントロールズ
  • オムロンオートモーティブエレクトロニクス
  • キヤノングループ
  • コマツ
  • セコム
  • ティーラボスカンパニー,リミテッド
  • トヨタテクニカルディベロップメント
  • トヨタ学園
  • 三菱重工メカトロシステムズ
  • 日野自動車
  • 村田機械
  • 東芝インフラシステムズ
  • 東芝ライフスタイル
  • 清水建設
  • 理化学研究所
  • KDDI
  • NTN
  • GOOGLE
  • ゼンリンデータコム
  • 日本自動車研究所
  • BAIDU ONLINE NETWORK TECHNOLOGY (BEIJING)
  • CONTINENTAL TEVES
  • HYUNDAI MOBIS
  • INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
  • PHILIPS LIGHTING HOLDING
  • QUALCOMM
  • ROYAL PHILIPS
  • SAMSUNG HEAVY INDUSTRIES
  • SCANIA CV
  • VOLKSWAGEN
  • VOLVO LASTVAGNAR
  • VORWERK & COMPAGNIE INTERHOLDING
  • WABCO
  • みなと観光バス
  • アズビル
  • イネーブラー
  • エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ
  • オムロンヘルスケア
  • ジェイテクト
  • テイ・エステック
  • データ変換研究所
  • トヨタホーム
  • トヨタリサーチインスティテュート,インコーポレイティド
  • バゼラブスゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング
  • ミサワホーム
  • ヤマハモーターパワープロダクツ
  • ヤマハ発動機
  • ヴィルジリオ,サヴィーノ
  • 中日本高速道路
  • 佐々木久
  • 先進モビリティ
  • 創発システム研究所
  • 加藤俊徳
  • 取田秀樹
  • 多摩川精機
  • 富士フイルムグループ
  • 山内和博
  • 山崎信寿
  • 岩根研究所
  • 愛知製鋼
  • 慶応義塾
  • 損害保険ジャパン日本興亜
  • 日精
  • 早稲田大学
  • 村田製作所
  • 東京エレクトロニツクシステムズ
  • 東京工業大学
  • 東芝メモリ
  • 椿本チエイン
  • 江蘇南大五維電子科技
  • 沖電気工業
  • 渡部廣夫
  • 産業技術総合研究所
  • 矢崎エナジーシステム
  • 立命館
  • 竹内久知
  • 管野昌之
  • 管野昌仁
  • 舟城亮一
  • 豊橋技術科学大学
  • 豊田自動織機
  • 野村総合研究所
  • 金沢大学
  • 鉄道総合技術研究所
  • 関孟重
  • 電力中央研究所
  • KYOWAエンジニアリング・ラボラトリー
  • NTTドコモ
  • ZMP
  • エクォス・リサーチ
  • ELECTRONICS AND TELECOMMUNICATIONS RESEARCH INSTITUTE
  • 渡辺冨美雄
  • TOYOTA MOTOR SALES, U.S.A.
  • アイホン
  • オリジナルソフト
  • ティノスインク.
  • トヨタIT開発センター
  • ナビタイムジャパン
  • ユピテル
  • ユーテイリテイ・リスク・マネジメント・コーポレーシヨン・エルエルシー
  • 別所勝
  • 坂本幸一
  • 大阪ガス
  • 峠篤史
  • 青木邦雄
  • JVCケンウッド

車線逸脱防止支援

□Technology

自動車が走行中に車線を逸脱することを防ぐ機能で、運転者の操作を支援する技術のことを示す。

アクティビティは、2015年からの開発強化の傾向がある一方、トヨタ、日産、マツダ それぞれがフォーカスする技術開発(特許出願)内容が異なっていることが分かる。

□トヨタ*センシング・制御・操舵の3機能

  • 車線はみ出しアラート(レーンディパーチャーアラート)、白線(黄線)を踏み越えそうな場合、ブザーとディスプレイでお知らせる技術。
  • 追従ドライブ支援機能(レーダークルーズコントロール)、車間距離を一定に保って、ついていく技術
  • ハンドル操作サポート(レーントレーシングアシスト)、車線の中央を走るようにハンドル操作をサポートする技術。

●パテントマップ;トヨタの逸脱防止技術(日本特許)

コメント;2015年から開発強化されている

●最新の特許サンプル

□日産*LDP(車線逸脱防止支援システム)

走行車線の右側もしくは、左側に引かれた線をレーンマーカーとして検出し逸脱防止を制御する技術です。

●パテントマップ;日産の逸脱防止技術(日本特許)

コメント;この機能に関する開発強化傾向は見られない

最新の特許サンプル

□マツダ*LAS(レーンキープアシストシステム)

●パテントマップ;マツダの逸脱防止技術(日本特許)

コメント;2015年から開発強化されている

●最新の特許サンプル