そもそも、なぜCASEなのか?

CASEの4つに向かう前に、今の何が悪いのか? 原点回帰して、自動車業界が抱える現在の課題について、リサーチしてみた結果を説明する。

調査範囲

CASEの4領域を対象にしました。

なぜならば、自動運転業界の中のどのような商品・サービスを企画するにしても、この4つの領域の情報が不可欠だといえるから。

分析結果

(C) 通信が生活に浸透した

スマホの普及で、通信がない生活を不便に感じるようになった。スマホは、常に持ち運ぶ人がほとんど。他の通信に、ETCがあるが、これも普及した。料金を払う手間がなくなった。人がいる料金所が減り、運営業者は、人件費を抑えられるようになってきたのが現状である。

しかし、まだまだ、クルマを運転中に通信に期待することが多くある。

運転中は、電話ができない。LINEができない。カーナビが操作できない。渋滞情報がリアルタイムで把握できないで渋滞にはまる。という現状がまだあり、5Gなどのインフラ整備やクラウドなどの技術進歩、ビッグデータ処理など、クラウド上での処理能力の向上などの技術進歩を活かした車に通信を搭載した新たなアイデアが多くある。

だから、 「Connected(コネクテッド)」。V2Xといった新たな通信機能の搭載により、クルマでの移動する生活空間が変わろうとしている。

(A)AI技術の急激な進歩

当時、AI技術を使ったGoogle(現在のWaymo社)の自動運転車のテスト走行が話題になり、自律走行車の実用化が見えてきた。しかも、ディープラーニング、クラウド、GPU、などの電気・ソフトウエアの技術が目覚ましいスピードで性能がアップするなど進歩してきている。

だから、 「Autonomous(自動運転)」 が実現できることが期待されている。

(S) クルマは借りる時代

配車アプリサービスが成長を果たした。Uberビジネスが大当たりに、しかもワールドワイドに展開をし始めている。

一方、 「日本の若者のクルマ離れ」がある。マイカーを持たない人が増えている。

配車アプリサービスは、マイカーを持たない人が利用する可能性が高い。一般駐車場にあるカーシェア用のクルマならば、スマホで予約をしたり、身近な駐車場に返却するだけで便利。支払いもカード決済ができ現金の支払い作業が不要と便利。無人の自動運転車が実現した際には、スマホで呼べば来るクルマとなって、大変便利になる。 運営する業者にとっては、人件費が少なくて済むのが配車アプリサービスのビジネスモデルといえる。

だから、「Shared & Services(シェアリング)」

(E) 排ガスが嫌われた

国際的な問題として、温暖化問題が環境汚染によるものとされている。その汚染要因に、自動車の排気ガスがある。排ガスを減らす国間の約束になり、自動車メーカーの対応として、内燃機関によるエンジンそのものの販売を減らす方向性があると思われる。電気自動車(EV)は、排ガスゼロとされていて、ある自動車メーカーはそれをPRとしている。さらに、ガソリン代より安いランニングコストでもあって、タクシーなどがEVを採用するケースが出てきていて、需要も高まってきている。

だから、 「Electric(電動化)」 が期待されている。

IT&通信&電気の技術進歩の潮流が自動車業界を動かしたといえる

更新日;2019/11/19